「ななっく」跡に商業施設 盛岡中心部活性化へ、2024年開業目指す
by 毎日新聞2019年6月に閉店した盛岡市中ノ橋通の商業施設「Nanak(ななっく)」の跡地に、24年の開業を目指して新たな商業施設が整備されることが分かった。名称は「monaka(もなか)」で、跡地を含めたエリアを再開発し、マンションなども一体的に整備する。周辺で計画されている新しい盛岡バスセンターは12月に着工し、飲食や物販など18業者がテナントとして入ることも分かった。盛岡市中心部の活性化に向けた動きが本格化する。【日向米華】
ななっくは19年11月に盛岡市の不動産会社「カガヤ不動産」に売却され、再開発が検討されてきた。monakaの名称には「盛岡の真ん中」の意味を込めた。カガヤ不動産などが設立した「中ノ橋通一丁目地区市街地再開発準備組合」が主体となって整備する。
再開発エリアは、ななっくの跡地を含めて約6100平方メートル。早ければ22年にななっくの建物を解体する。新たに設ける商業施設には、総菜や生鮮食品を販売する店舗などが入る。周辺の再開発では、マンションのほか貸オフィスなども計画されている。
新たな商業施設と道路を挟んで向かい合う新盛岡バスセンターは、市が整備し、従来通り「盛岡バスセンター」の名称を使用する。市によると、バスターミナルには乗り場を5カ所設け、70台分の駐車場と50席程度の待合室も作る。併設する3階建ての「にぎわい施設」には、県内18事業者のコーヒーショップやワインレストランなどが並ぶ。3階には46室を備える宿泊施設や宿泊者以外でも利用できるサウナ付き温浴施設、誰でも利用できるコワーキングスペースなどが入る。
バスターミナルと待合室は市の直営で、にぎわい施設は市の第三セクター「盛岡地域交流センター」が設立する特別目的会社が運営する。総事業費約15億3000万円のうち、市が約5億6000万円を負担する。