静岡から盛岡へ、ピューマのニーナがやってきた 繁殖に期待
by 毎日新聞盛岡市動物公園は6月1日、今年度の開園初日を迎える。開園に先立ち、静岡市立日本平動物園から来園したピューマの「ニーナ」が公開された。繁殖環境を整えるためのクラウドファンディングも成功し、同園は赤ちゃん誕生にも期待している。
ニーナは1歳の雌で好奇心旺盛な性格。日本平動物園から貸し出され、同様に愛媛県のとべ動物園から来ているシャイな性格の「タフ」(雄、1歳)とのペアによる繁殖を目指す。
ピューマは国内の動物園では9園、16頭しか飼育されていない。2010年以降は全国的に繁殖が不調で、ピューマを飼育する園も減っている。
そんな状況を打開しようと、過去に9頭の繁殖に成功している盛岡市動物公園がクラウドファンディングに初挑戦した。獣舎内にエアコンを設置したり、新たに寝台を設置したりするための費用として、目標を80万円に設定したが、大きく上回る計156万9000円が県内外の259人から集まった。
飼育担当の山本祐子さんは「ピューマはこれまでタフ1頭だったが、ニーナが来てどう変わるか楽しみ。本来のおてんばなニーナを早く見たい。ピューマの赤ちゃんは目が青くて子猫のよう。お客さんに赤ちゃんを見てもらえるよう、繁殖を支えたい」と話した。
同園は新型コロナウイルス対策として、入園者に検温への協力やマスク着用を求め、獣舎には「ポニーのユウタ1頭分(約1・9メートル)離れてね」などと距離を取るよう呼び掛けるロープを張る。【山田豊】