トランプ氏、香港「優遇」撤廃の手続き指示…「WHOとの関係終わらせる」とも

 【ワシントン=蒔田一彦】米国のトランプ大統領は29日、ホワイトハウスで記者会見し、香港に認めてきた関税などの優遇措置について、「撤廃の手続きを始めるよう政府機関に指示した」と述べた。

 米国は1997年の中国返還以降も、香港の自治が十分に維持されていることを前提に、関税やビザ発給などの面で中国とは区別し、香港を優遇する措置を取ってきた。しかし、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)が、香港に国家安全法制度を導入する方針を決めるなど、香港の自治が維持されていないと判断した。

 トランプ氏はまた、「世界保健機関(WHO)との関係を終わらせる」とも述べた。トランプ氏は「中国からの独立性を欠く」などとWHOを批判し、改善を求めていた。