ソフトバンクG、役員報酬総額1割減

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決算発表するソフトバンクグループの孫正義会長兼社長(18日)

ソフトバンクグループ(SBG)が29日に公表した定時株主総会招集通知によると、2020年3月期の役員の報酬等の総額(基本報酬、賞与、株式報酬の総額)は14億7000万円だった。前の期比1億5700万円(約10%)減少した。個人の報酬額首位はマルセロ・クラウレ副社長で17%増の21億1300万円だった。

孫正義会長兼社長は9%減の2億900万円、ロナルド・フィッシャー副会長は79%減の6億8000万円だった。「ビジョン・ファンド」運営会社の最高経営責任者(CEO)、ラジーブ・ミスラ氏は16億600万円と倍増した。

招集通知によると、みずほ銀行からの借入額が増えている。同社は「国内外の子会社が中心で、SBG本体での借り入れが主因ではない」と説明している。2019年7月にはみずほ銀など銀行団と総額3300億円のコミットメントライン契約も締結していた。

金融機関からの借入金は1年で1兆1725億円増えた。SBG本体では488億円、通信子会社ソフトバンク(SB)では7403億円増えた。保有株を担保にした借り入れも増えた。中国アリババ集団株とSB株を担保とした借入残高はそれぞれ4677億円、4974億円増加した。

SBGは市場環境の悪化を踏まえ、足元では「守りの財務」にかじをきっている。21年3月期中に4.5兆円の資産を売却し、自社株買いと負債削減に充てる。新規投資を抑制し、現金を確保する考えだ。