ソフトバンク王会長がオンラインで「われわれはプロ。腕の見せどころ」

 ソフトバンク・王貞治球団会長(80)が29日、オンラインにて取材に対応。新型コロナウイルスの影響で遅れていた開幕が決定し、今こそプロ野球の力を見せるときだとファンに約束した。

 「戸惑いもあると思いますけど、われわれはプロですから。与えられた条件でどう戦いを進めていくか、そこから勝利をもぎとっていくか。逆にいうと、腕の見せどころだと思うんですね。新鮮な戦いができるんだと、プラスな要素に考えながら試合に取り組んでいきたいと、そう考えています」

 画面越しに熱く、訴えた。新型コロナウイルスの影響で、開幕は「6・19」に決定。「今年は特に、想像もしたことのないことになっている」。半世紀以上、プロの世界にいる王会長でも初めての出来事を乗り越え、ここまでたどり着いた。4年連続の日本一、3年ぶりのリーグ制覇に向け、鷹のトップとして説いたのは「スタートダッシュ」だ。

 「2020年の戦いをどうするか考えていかないといけない。戦力分析もしっかりしないといけないし、特に試合数は少ないですからスタートダッシュというのは大事になるでしょうね」

 昨年は3月29日から、西武との開幕3連戦(ペイペイドーム)で見事に3タテ。甲斐野、高橋礼のプロ初勝利や柳田のグラウドスラム、デスパイネの劇打など新戦力に主力ががっちりかみ合った。今季は「143」から「120」に試合数が減少。1勝がより重くなるだけに、鷹の総力を持ってして、熱くシーズンを駆け抜けたい。

 「選手たちの調整にも力が入ってきて、ペースがあがってきている。変わっていく選手の表情や調子を見て、2020年の野球を新たな気持ちで楽しみにしています」

 迎える全ての結末が、きっと初めて。野球少年のようなワクワクした表情で、王会長が球春を待っている。