阪神が紅白戦 自身2度目の開幕投手・西勇「最低限のことはできた」

by

 6月19日のプロ野球開幕に向けた阪神の紅白戦が29日、阪神甲子園球場で始まり、開幕投手の大役が決まっている西勇が先発し、2回無失点と上々の投球を見せた。

 約2カ月ぶりとなる実戦形式での登板にも、冷静なマウンドさばきは健在だった。一回は内野ゴロで3者凡退とし、二回にボーアと大山に安打を許して1死一、二塁のピンチを招いたが、梅野を3球で追い込むと、最後は142キロの内角直球で詰まらせ三ゴロ併殺に仕留めた。

 24球を投げて2安打無四死球、球速も147キロをマーク。3月20日のヤクルトとの練習試合以来のマウンドだったが、順調な調整ぶりをアピールし「最低限のすることはできた」。一方で「自粛期間が長かった分、試合勘が遠のいていた。一球一球の確認が甘く、球が上ずっていた」と反省し、「悪いところをつぶしていく」と無失点投球に満足はしていない。

 昨季10勝(8敗)を挙げたチームの勝ち頭は、オリックス時代の2018年以来、自身2度目の開幕投手を務める。「ここからは計算しやすい。いつも通り淡々と練習をこなすだけ」。残り3週間に迫った異例の開幕戦でも、冷静さを失わないつもりだ。【大東祐紀】