「東京アラート」目安超える…発令は「推移見極めて判断」

 東京都内の感染者は4日連続で前日を上回り、感染再拡大の兆候が表れた際に都が独自に出す警戒宣言「東京アラート」の目安を超えた。ただ、都は、医療機関の逼迫(ひっぱく)状況が一時期よりも改善していることなどから、休業要請の第2段階の緩和に移行する。アラートが発令されたとしてもただちに休業要請が前の段階に戻るわけではないが、発令について都は「週明けまでの推移を見極めて判断したい」としている。

 都は休業要請の段階的な緩和に当たり、〈1〉1日の新規感染者数が直近7日間平均で20人未満〈2〉感染経路不明者の割合が50%未満〈3〉週単位の感染者が減少傾向――とする指標を定めた。

 指標を一つでも達成できなかった場合、都は原則として医療体制など他の四つの指標も踏まえながらアラートの発令を検討する。29日に感染者が15日ぶりに20人を超え、〈2〉は54・9%に上昇。〈3〉も増加傾向が進んでいる。

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 入院患者らの間で集団感染が発生している東京都小金井市の「武蔵野中央病院」は29日、新たに患者7人の感染が判明したと発表した。同病院の感染者は計16人となった。