100試合、試合数に比例した報酬など選手会から対抗案提示へ

 【ニューヨーク28日(日本時間29日)=竹濱江利子通信員】7月4日前後の開幕を目指している大リーグは26日(同27日)、大リーグ側が選手の年俸に応じて削減する新たな案を提出したが、選手会側が即反発。一夜明けた27日(同28日)に選手会側から新たな対抗案を大リーグ側に提示するとESPN(電子版)が伝えた。

 選手会から提示される予定の対抗案には100試合以上の実施と、試合数に比例した報酬を支払うことなどを要求する82試合実施を提示している大リーグの案と差は大きい。

 選手会幹部メンバーのマックス・シャーザー投手も27日、自身のツイッターで「最新の協議進展に関して他の選手と話し合った結果、これ以上MLBと年俸減額について関わり合いを持つ理由はない。選手会と大リーグは既に試合数に比例した報酬を支払う形で交渉したので、第二の減給を受け入れる正当性はない。他の選手たちが同じ意見だと聞いてうれしく思う。書類が全て公になれば、MLBの経済戦略は完全に転換すると信じている」と選手を代表した声明をつづっている。

 前日に大リーグが提出した「スライド方式」の減俸案は、高額年俸選手ほど減額幅が多く、今季メジャー最高年俸のエンゼルス、マイク・トラウトの年俸は約600万ドル(約6億5000万円)まで減俸されるが、選手会が提示する比例案では約1900万ドル(約20億5000万円)となるなど差は大きい。

 同記事によると、選手会は大リーグが提示している今季の大幅な損失額を疑っており、ローカルテレビ放送、全国放送の収益、スポンサー収入、また各球団の今季収益予想などの情報をリクエストしていると伝えている。