枝野氏、政権構想の私案を発表 目指すは「支え合う社会」

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 立憲民主党の枝野幸男代表は29日、「支え合う社会へ」と題した政権構想の私案を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大により、保健所のマンパワー不足など「小さすぎる行政」の問題点が表面化したとして、「信頼できる機能する政府」への転換を訴えた。次期衆院選に向け、党としてとりまとめ作業に入る。

 政権構想は「命と暮らしを守る」との副題をつけA4用紙5枚で構成した。非正規雇用の不安定さや医療、介護、保険などの脆弱(ぜいじゃく)性に懸念を示したうえで、「ポストコロナ社会の方向性」として、再分配機能の強化による「支え合う社会」を目指すなどと記した。

 枝野氏は記者会見で「再分配をしなければ、負担の大きななりわいの人が耐えきれなくなる。これから作らないといけない社会は、過度な自己責任論からの脱却だ。そうした政権を作ることで、新しい時代をつくり上げることができる」と語った。【宮原健太】