黒川氏辞職受け、森法相が訓示 「人ごとと捉えず、立場の自覚を」

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言中に新聞記者らと賭けマージャンをした黒川弘務・前東京高検検事長が辞職した問題を受け、森雅子法相は29日、法務省幹部への訓示を行った。「今回の事態を人ごとと捉えず、改めて法務省職員としての立場を自覚していただきたい」と述べ、国民からの信頼回復に努めるよう呼び掛けた。

 訓示は「3密」を避けるため、大臣執務室からオンライン中継する形式で実施。法務省幹部約100人が職場などでパソコンで視聴した。今後、他の職員や検察にも映像を配信する。

 森法相は賭けマージャンに関し、「職員の日々の努力を無にするもので、皆さんのショックを考えると胸が張り裂ける思いだ。私自身、強い憤りと責任を感じる」と述べた。その上で「法をつかさどり、社会正義の実現を旨とする法務省には、高い倫理観と順法精神が求められる」として、公私を問わず身の律し方を改めて考えるよう求めた。

 森法相は、信頼回復に向けた取り組みとして「法務・検察行政刷新会議」(仮称)を設置する方針を示しており、議論のテーマやメンバー構成など調整を進めている。【村上尊一】