朝日新聞が経営企画室社員を停職1カ月の懲戒処分 黒川前検事長と賭けマージャン

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 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言中に新聞記者らと賭けマージャンをした黒川弘務・前東京高検検事長(63)が辞職した問題で、朝日新聞社は29日、経営企画室に勤務していた男性社員(50)を停職1カ月の懲戒処分にした。また、管理責任を問い、同社執行役員の福島繁・経営企画室長をけん責とした。

 同社広報部によると、男性社員は緊急事態宣言中に計4回、黒川氏と産経新聞の記者2人と賭けマージャンをした。この3年間に4人で月2、3回程度マージャンをし、1回の勝ち負けは1人数千円から2万円くらいだったとしている。社員は「極めて不適切な行為で深く反省している」と話しているという。

 同社の中村史郎ゼネラルマネジャーは「信頼を損ねたことを重く受け止め、改めて深くおわびする。社員は黒川氏とは社会部の司法担当記者時代に取材先として知り合い、(賭けマージャンは)記者活動の延長線上に起きた。報道倫理が問われる重い問題であり、取材先との距離の取り方などについて整理し改めて報告する」とコメントした。【斎川瞳】