関東圏最速、鹿島が全体練習再開 1カ月半ぶり、三竿「パワーがたまっている。自粛がプラスに」
J1鹿島は28日、茨城・鹿嶋市のクラブ施設で、関東のJ1クラブでは最も早く全体練習を再開した。新型コロナウイルスの感染拡大で4月7日に活動を休止して以来、約1カ月半ぶりに選手全員が集合。ミニゲームなど実戦的なメニューも交えながら約1時間半汗を流し、主将のMF三竿健斗(24)は充実感を口にした。リーグ再開日は、きょう29日に決定する。
ピッチに全選手がそろう。約1カ月半ぶりの全体練習はこれまで以上に活気にあふれ、密度の濃いものとなった。
「練習ができなかったことでパワーがたまっている。みんな自発的に声も出ていて、自粛期間がプラスに働いていると思う」
MF三竿の表情に満足感が漂う。活動休止となった当初は「生きがいがなくなった感覚があった」というほど虚無感にとらわれた。茨城県の緊急事態宣言解除を受け、チームは18日から少人数のグループ練習を再開。すでに鳥栖や広島などは全体練習を再開しているが、関東圏のJ1クラブでは最も早くこの日、次のステップに進むことができた。
もっとも、感染拡大防止には最善の注意を払う。練習は非公開で、共用していた2リットルのペットボトルは使用せず、各自がマイボトルを用意して水分補給。トレーニングルームを使用する際には窓を開放し、室外も利用するなど気を使うことが増えた。
きょう29日には2月下旬から中断していたリーグ戦の再開日が決定予定。6月27日と7月4日の2案が検討されている。
鹿島は今季、ザーゴ新監督を迎えてから公式戦は3戦3敗。三竿は「変わった姿を見せられるように練習に取り組んで、タイトルを取るというのはみんなで確認している」。ねじを巻き直し、再開を待つ。(山下幸志朗)