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甲子園のグラウンドを走る近本。さらなる快足が見られそうだ(阪神タイガース提供)【拡大】

阪神・近本、誓った シーズン120試合でも昨季の36盗塁超える

 阪神・近本光司外野手(25)が28日、甲子園で行われた集合練習に参加。6月19日の開幕に向けて、調整した。シーズンは120試合制と、通常よりも23試合減だが、昨季の36盗塁以上を約束。矢野燿大監督(51)は「2年連続の盗塁王&打率3割」を厳命した。

 143試合から120試合へ-。舞台の数が大幅に減っても、近本の足には関係ない。昨年の自分を超える。快晴の甲子園で汗を流した後、高い目標を口にした。

 「(目指すは)2年連続盗塁王です。120試合の中で盗塁を去年の数を目標にやって、去年の数以上にやっていかないといけないな思います」

 昨季は36盗塁でタイトルに輝いた。その座を死守することは、これまでも話してきたが、開幕後の詳細が発表されてからは初。昨季のペースなら、今季は30盗塁になる。それだけ自信の上方修正とみていいだろう。

 胸を張れるのも、成長を実感しているからだ。昨秋のキャンプ。よりトップスピードで走れるよう、塁間の歩数を「12」から「14」に増やした。しかし「いい形では走れているんですが、まだまだ、できないところがあった」と導入を見送り。再び「12」に戻すと、回転数を上げる意識が体に植えつけられており、塁間のタイムも昨年の平均を上回っていたという。

 「僕としては、とても手応えがあります」

 29日には紅白戦が開催される。3月下旬に腸炎で離脱した近本にとってはオープン戦のラスト試合、3月15日のオリックス戦(京セラ)以来の実戦となる。

 「(6月から)対外試合があって、4カードして、すぐに開幕というのは、自分の中では急ピッチでやらないとな、という焦りは少しあります」

 打撃については「まだまだ実戦の感覚が戻ってきていない」というが、自慢の足については準備完了! 2番で起用する考えを明かす矢野監督は「もう1回、盗塁王も、(打率)3割も去年到達していないんで」と球団では2001、02年の赤星憲広以来の2年連続盗塁王へハッパをかけた。

 近本は「自分の武器である足を生かしたプレーであったり、足を絡めたプレー。そういうのを見せていきたい」と誓った近本。120試合に、魅力をギュッと凝縮させる。(菊地峻太朗)