矢井田瞳、コロナと闘う人への応援ソング完成 産経新聞読者らから募集したメッセージに思い重ねて作った
シンガー・ソングライター、矢井田瞳(41)が、産経新聞社との共同プロジェクトで新型コロナウイルスと闘う人たちへの応援ソング「あなたのSTORY」を完成させた。産経新聞読者らから募集したメッセージを基にポジティブな歌詞を紡ぎ出した。爽快なサウンドと力強いボーカルで曲を仕上げ、「どこかの誰かが少しでも前向きな気持ちになってくれれば」と話している。
「当たり前のようにあった『日常』がそうじゃなかったことに気付いたという内容が多く、共感しました」
歌詞作りに生かそうと何度もメッセージに目を通した矢井田はそう振り返る。「コロナのような、どうしようもなく大きなものにぶつかったときは、今あるものを大事にしながら、みんなが一つになって向かっていくしかない」との思いを強くした。
メッセージを寄せた10~90代は医療や介護、スーパーなどの現場で働くエッセンシャルワーカー(生活必須職従事者)から子育て中の親まで立場はさまざま。それぞれの状況下で必死に生きるみんなの心に響く歌にするにはどうすればいいか苦心したという。
一番伝えたかったのは「あなたの願いは誰かの道しるべ」というフレーズ。「自分のためよりも、誰かの幸せのための方が願いのパワーって強い気がして。その頑張った『軌跡』みたいなものが、誰かにとっての道しるべ、希望になるのかなって…」。コロナ禍での一人一人の“奮闘の軌跡”を「STORY」という言葉に込めた。
緊急事態宣言下の東京の自宅で「STAY HOME」しながら曲作り。メッセージを送ってくれた読者らには「『ワンチーム』として繋がることの大切さを音楽で表現できたかなと思います。皆さんのおかげでこの曲ができました」と感謝した。
関大文学部を卒業した矢井田の卒論テーマは、くしくもカミュの『ペスト』。人類はこれまで何度も疫病の危機を乗り越えてきたからこそ今があると語り、こう締めくくった。
「きっと今回も乗り越えられると、私は信じています」
◆医療従事者らに感謝を 今夜「ラジオ産経」出演
医療従事者ら新型コロナウイルスに立ち向かう人たちに感謝を込めて歌の力で応援しようと、産経新聞社は新たなプロジェクトを立ち上げ、矢井田に曲作りを依頼。歌詞作りに生かしてもらおうと、読者を中心に応援メッセージを募集していた。
掲載しているQRコードから、新曲のミュージックビデオを視聴可能。また、共同キャンペーンを行うラジオ大阪では、きょう29日午前7時50分~11時の「ハッピー・プラス」で曲を紹介。午後9~11時の「ラジオ産経」では、矢井田も出演。インターネットで番組配信する「radiko(ラジコ)」でも聴くことができる(一部地域は有料)。30日からは「iTunes Store」でデジタル配信も開始。