都心から80キロ離れても「東京茨城国際空港」…海外向け愛称の最終候補「不思議ではない」
茨城空港(茨城県小美玉市)の海外向け愛称の最終候補が28日、「Tokyo Ibaraki International Airport」に決まった。6月初旬にも大井川知事が正式に決定する。
最終候補は、6案から28日の有識者会議の最終会合で選ばれた。中国語に訳すと「東京茨城國際機場」となる。県は東京都と接しておらず、都心から空港まで約80キロ離れているが、県空港対策課は「海外で茨城の場所が知られていない。海外向けに首都の名前を冠した事例はほかにもあり、不思議ではない」と説明する。
最終会合で座長を務めた桜美林大の戸崎肇教授(航空政策)によると、県が実施した愛称案のパブリックコメント(60件)では「東京に非常に近接しているとの誤解を与える」「東京の名前を冠するのはいかがなものか」といった反対意見も目立ったという。
こうした声について戸崎教授は「郷土への深い愛情から出たもの」と指摘し、「東京という名は非常に魅力的で知名度もある。(国内空港の)先頭に立って海外セールスができる形にもっていきたい」と述べた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、同空港は国内線4路線と、中国、台湾の国際線6路線の全路線が5月2日から運休している。県はこの愛称で認知度を高め、新型コロナ収束後、海外からの誘客や新規路線就航につなげる考えだ。
一方、国内向けの愛称案は「茨城空港」とした。