看板「水ギョーザ」と一緒に応援して 障害者就労支援、CFで呼びかけ

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 新型コロナウイルスの影響で下請けの仕事が減り続ける中、障害者の就労支援施設「作業所来夢(らいむ)」(三重県四日市市大井手3)は、インターネットで支援者を募るクラウドファンディング(CF)で難局を乗り切ろうとしている。作業所を運営するNPO法人「呼夢(こむ)・フレンズ」の堀川まり子代表(69)は「先行きが不透明で、障害者に工賃を払い続けられるか不安もあるが、CFの支援金を役立ててより自立に近づけていきたい」と話す。【松本宣良】

 来夢は障害者を育てる5人の親が就労の場を作ろうと、2005年に設立した。当初は下請けの仕事だけだったが、今は水ギョーザをメインとする数種類の冷凍ギョーザや低農薬野菜などの生産も始め、地域のスーパーで販売している。

 ところが新型コロナの余波で収入源の柱の一つ、下請け業務が大幅に減少。現在、受注している2社のうち1社は6月いっぱいで打ち切られる見込みで、もう1社も減り続ける見通しだ。人気商品の水ギョーザはOEM(相手先ブランドによる受託生産)もしていたが、コロナによる飲食業の自粛で休止になった。

 堀川代表は影響が出始めた3月末、NPOを支援している「津市NPOサポートセンター」の川北輝理事長(40)らに相談。収入の落ち込みをカバーし、水ギョーザのPRにもなると判断してCFの活用を決めた。支援額は1000円から8000円まで6パターンあり、1000円を除く5パターンは額に応じて水ギョーザなどギョーザ商品が7月に返礼品として届く仕組みだ。

 5月22日にスタートしたところ、1週間でほぼ目標額の15万円に到達した。募集期限の6月27日まで、さらに15万円の上乗せを目指し、支援を呼びかけていく。堀川代表は「多くの人に応援してもらいありがたい」と感謝しながら「水ギョーザの味もCFを通じて広く知ってもらえれば」と話している。

 CFのアクセス先はhttps://camp−fire.jp/projects/view/262163。