各地で一斉に花火サプライズ 「大曲の花火」参加者らがネットで資金募る

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 毎夏、秋田県大仙市で開かれる全国花火競技大会(大曲の花火)に参加する全国の花火師らがインターネット上のクラウドファンディング(CF)などで資金を募り、それぞれの地元で事前予告なしに一斉に花火を打ち上げる「日本の花火『エール』プロジェクト」に取り組むことになった。新型コロナウイルスの感染拡大で、観客が密集しやすい花火大会は開催が各地で危ぶまれている。関係者は「密集が生じにくい条件下での夏の夜空のサプライズを支援してほしい」と話している。

 プロジェクトはNPO法人大曲花火倶楽部(大仙市)を事務局とする「日本の花火を愛する会」(挽野実之代表)が発表した。観客の密集を防ぐため、日時や打ち上げ場所の事前告知は原則行わず、プログラムは最長10分。27日時点で28都県の77業者が参加を表明している。打ち上げ場所の確保が難しい業者は、大仙市に花火玉を提供する。

 CFはウェブサイト「FAN AKITA」(https://fan-akita.sakigake.jp/)で6月1日~7月10日に受け付ける。目標額は「いい花火」にちなんだ1187万3000円で、支援額に応じて返礼が贈られる。今後の新型コロナの感染状況にもよるが、支援者には実施日時や場所を知らせることも検討している。

 挽野代表は、「花火師が全国各地で思いを込めて花火を打ち上げ、日本を元気にするきっかけになれば」と話している。

 また、新型コロナウイルスの影響で開催が危ぶまれている「大曲の花火」は、6月末の大会運営委員会で開催可否が決定する。【下河辺果歩】