北九州市長「第2波のまっただ中にいる」…施設の休止拡大など指示

 新型コロナウイルスの感染が拡大する北九州市の北橋健治市長は29日、市の対策会議で「第2波のまっただ中にいる」との見解を示した。同市は28日に文化施設など43施設を一斉に再休止しているが、北橋市長は、休止対象を拡大するなどの対策を検討するよう指示した。

 同市では、28日までに6日連続で新たな感染者が確認された。28日は21人に上り、市内の医療機関2か所でクラスター(感染集団)も発生した。市教育委員会は29日午前、感染者が通う中学校の消毒作業を行った。

 一方、福岡県の小川洋知事も29日の定例記者会見で、「強い危機感を持っている」と述べた。ナイトクラブなど一部の業種を対象に継続している休業要請を期限の今月31日に解除するかどうかについては、「北九州市の状況を分析し、できるだけ早く判断したい」とした。

 県は休業の再要請を検討する基準として、県独自で〈1〉新規感染者数〈2〉感染経路不明者の割合〈3〉病床稼働率〈4〉重症病床稼働率――の四つの指標で目安の数値を設けている。これについて、小川知事は「基準に達していない」と述べた。

 北九州市に限定した休業要請の継続については、「(周辺自治体との間で)人の移動がある」と否定的な考えを示した。