北九州市長「第2波の真っただ中」 政府は感染増でも福岡県への緊急宣言再発出考えず
菅義偉官房長官は29日閣議後の会見で、北九州市における新型コロナウィルス感染者の増加を踏まえても、福岡県に対し直ちに緊急事態宣言の発出は考えていないと述べた。感染リスクをゼロにはできないため、感染防止対策を徹底しつつ経済の段階的レベル引上げを続けていく考えを示した。
同長官は北九州市では43人の感染者のうち、17人程度は濃厚接触だと説明し、感染経路が追えていると強調。また医療提供体制も、コロナ患者向け病床が北九州市で93床、福岡県全体で490床確保されているとした。
その上で「本日開催される専門家会議で北九州市の事例も含めて、次の波を見据えて議論するとし、専門家の意見も踏まえて適切な対応を取っていく」と述べた。
「感染リスクをゼロにすることはできないがリスクをコントロールすることはできる」と指摘。東京都でも病院でのクラスター発生の懸念があるが、「都道府県において3つの密の危険性がある施設への協力要請をしっかりと行われているはずだ」との認識を示した。
北九州市の北橋健治市長は29日、同市の緊急対策会議で、「今の状況を一言で言うと、第2波の真っただ中にいる」と危機感をあらわにした。
*内容を追加しました。
(中川泉 編集:高木匠)
[ロイター]
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