大学入試 日程見直しや受験の機会増を検討 文科相「現場の声聞く」

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 新型コロナウイルスの感染拡大によって学習の遅れが深刻化していることを受け、萩生田光一文部科学相は29日の閣議後記者会見で、一般入試を含めた大学入試について「この間の状況を考えると、(日程に)余裕を持たせてあげたい。持たせてあげられないとすれば、チャンスを増やすようなことも含め、現場の声を聞きながら早急にまとめたい」と述べ、日程を遅らせることや受験機会の複数化の可能性を探る考えを明らかにした。具体的な日程や方法を盛り込んだ実施要項は、6月中に決定するという。

 萩生田氏は、全国の国公私立高校の校長でつくる全国高校長協会(東京都港区)に対し、全体的な入試日程▽出題範囲の限定▽追試験の活用などの受験機会の確保――などに関する考えを調査するよう依頼したことを明らかにした。その上で「アンケートの結果も十分に踏まえ、高校・大学関係者の協議の場で感染症の専門家も交えて議論を行い、要項を策定したい」と述べた。【大久保昂】