沖縄県議選告示 辺野古巡り、知事支える県政与党の過半数維持が焦点

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 沖縄県議選(定数48)が29日告示され、13選挙区に63人が立候補を届け出た。政府が進める米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に反対する玉城(たまき)デニー知事を支える県政与党が過半数を維持するかが焦点。選挙結果は玉城知事の今後の県政運営や辺野古移設計画に影響する。投開票は6月7日。

 立候補したのは▽玉城知事を支える共産、社民など県政与党系が34人▽自民、公明など野党系が26人▽中立が3人――の計63人。現在の県議会構成(欠員2)は▽与党26(議長を含む)▽野党18▽中立2。辺野古移設に反対する知事与党は過半数維持を、自民、公明は2年後の知事選での県政奪還に向けて与野党逆転を狙う。

 辺野古移設を巡っては、政府が2018年12月に沿岸部の埋め立て工事に着手した。辺野古沿岸部の埋め立ての賛否を問う19年2月の県民投票では反対が約7割を占めたが、政府は工事を続行。20年4月には埋め立て予定海域で見つかった軟弱地盤の改良工事に伴う設計変更を承認するよう県に申請した。県が審査を進めているが、玉城知事は不承認とする考えで、政府と県の対立が続いている。【遠藤孝康、竹内望】