キラキラ・ビリケンさん修復終え エアタッチでもご利益 大阪・通天閣30日再開

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 大阪・新世界にある通天閣で幸福の神様として親しまれる「ビリケンさん」が修復作業を終え、29日に報道公開された。全身に金粉をまとってきらめき、30日に営業を再開する展望台で一般にお披露目する。

 現在のビリケンさんは、通天閣の開業100周年を記念して2012年に設置された3代目。高さ60センチのクスノキ製で、足の裏をなでると御利益があると言われている。

 背中に経年劣化とみられるひび割れが見つかり、新型コロナウイルスの影響による休業中、京都市中京区の仏像製作所「松久宗琳佛所(まつひさそうりんぶっしょ)」で修復していた。色を塗り直し、新たに全身に金粉を施した。

 通天閣の高井隆光社長は「ビリケンさんもちょっと疲れて入院していたけど、見違えるようにキラキラになった。御利益も増したはずなので、コロナ禍を吹き飛ばす象徴になってほしい」と期待を込めた。

 展望台は30日午前9時に再開。受付に検温機器を設置し、エレベーターも人数を制限するなどして感染を予防する。ビリケンさんの足の裏も、実際には触らない「エアタッチ」を呼びかけている。【澤俊太郎】