「第2波の渦中」北九州市長が危機感 「この2週間が正念場」と協力要請

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 6日連続で計43人の新型コロナウイルスの感染者が出ている北九州市の北橋健治市長は29日、「極めて深刻な第2波の渦中にあると言わざるを得ない」と感染拡大に危機感を一層強めた。午前に市役所で開いた対策会議の冒頭でも「第2波のまっただ中にいる」と強調。6月1日に予定していた市立小中学校の授業の全面再開を延期し、当面は午前中のみの授業を継続するほか、再休館する屋内施設を追加する方針を示した。

 北九州市では2カ所の医療機関でクラスター(感染者集団)が発生。43人のうち半数の21人は感染経路が分かっておらず、北橋市長は「この2週間が正念場」として改めて感染拡大防止への協力を求めた。

 4月30日から23日連続で感染者ゼロだった北九州市だが、5月23日に3人の感染が判明したのを皮切りに、28日まで6日連続で計43人の感染者を確認。28日は、クラスターが発生したとみられる門司メディカルセンター(門司区)のスタッフ9人と北九州総合病院(小倉北区)の入院患者ら2人のほか、小中学生らも含めて1日としては最多の21人の感染を確認した。【井上卓也】