「アベノマスク引き取ります」 伊勢市、小中学校の備蓄用に

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 不要であれば「アベノマスク」を引き取ります――。三重県伊勢市は28日、政府配布の布マスクが市民から寄贈された場合、順次集約して市内の小中学校に児童生徒用の備蓄資材として分配することを決めた。

 同市新型コロナウイルス感染症対策本部事務局を兼ねる同市危機管理課が市役所全部局に連絡した。政府の布マスクの寄贈窓口は、市役所本庁舎1階総合窓口か2階の資産経営課。出先の総合支所でも受け付ける。集まった布マスクは学校教育課が取りまとめた上で市内の小中学校に備蓄用として分配する。

 市役所内に設置される市民提案箱に「アベノマスクは不要だから市に寄贈したい」との意見が寄せられたことから関係課がマスクの集約手続きや利用先の検討を進めていた。

 関係課の職員は「個人的な感想だが、政府の布マスクは小ぶりで児童生徒向け。市販のマスクも入手しやすくなったため、今更いらないという市民も少なくないだろう。捨てられてしまうより、子供たち用の備蓄品として今後の需要に備えたい」と話している。【尾崎稔裕】