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池上彰氏、新型コロナウイルスと共生する「“覚悟”は必要」31日特番に出演

 ジャーナリストの池上彰氏が31日放送のフジテレビ系「日曜THEリアル!『池上彰 緊急スペシャル!~世界を変えた新型コロナ 未来を生き抜く私たちの闘い~』」(午後8・00)で解説を務める。同局を通じてコメントした池上氏は「ウイルスとの共存、あるいは共生」を提唱するなど、新型コロナウイルスと人類の向き合い方について言及した。

 番組では、これまでの新型コロナウイルス対策や、歴史上の感染症との戦いなどをもとに“withコロナ”(新型コロナウイルスと共生する社会)とも呼ばれる、今後の人類のありようについても触れる。

 緊急事態宣言が全国で解除された段階での「中間まとめのような形」と今回の番組を位置づける池上氏は「これまでに何が分かってきたのか、あるいは治療薬・ワクチンとして、どのようなものが、どこまでできているのか、ということをキチッと皆さんに伝えることができたんじゃないかと思っています」とコメント。「皆さん、非常に不安なわけですけれども“ここまで進んでいるんですよ”ということを明確に伝えることが、皆さんに未来へ希望を持ってもらえることにつながる、という番組の趣旨にかなうものになっているかと思います」とした。

 新型コロナウイルスとの向き合い方については「新型コロナウイルスに“打ち勝つ”みたいな言い方をしますけど、やはりウイルスに打ち勝つというのは非常に難しいんです」と指摘。「ウイルスによって人間が進化してきた部分もあるので、ウイルスとの共存、あるいは共生というのを考えていかなくてはいけないと思います」とした上で、「治療薬あるいはワクチンが完成しても、新型コロナウイルス自体がなくなることはないので、共に暮らしていかざるを得ないという“覚悟”は必要だし、さらに言えば、我々はちょっと傲慢(ごうまん)になりすぎていたんじゃないかと思います」とした。

 懸念される第二波に向けては、「やはり、経済も大事、感染防止も大事、という中で、“経済が大事”ということにちょっと重きを置いているのではないかという不安はあります。第二波をどうやって抑えるのか、あるいは第二波が起きそうなときに、いち早くまた元に戻れるのか、という時に、国民にどういう説得力のあるメッセージが出せるのか、ということをしっかり考えてほしいと思っています」と望んだ。

 番組では解説を池上氏が、進行をフリーの高島彩アナが務める。