ワクチン開発なぜ時間 研究者恐れる「逆に重症化」現象

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有料会員記事 新型コロナウイルス

2020年5月29日 11時00分

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日本脳炎のワクチン。病気の発症や重症化を防ぐワクチンの実用化には、慎重に安全性を確かめる必要がある

 新型コロナワクチンの開発にはなぜ時間がかかるのか。感染や重症化を防ぐワクチンの実用化には通常、年単位の時間がかかる。安全性を慎重に確認する必要があり、その中でも研究者が心配する大きな課題が「ADE(抗体依存性感染増強)」だ。

 来年に延期された東京五輪・パラリンピックが開けるかどうかについて、日本医師会の横倉義武会長は4月、新型コロナウイルスのワクチンが「開発されなければ開催は難しい」との認識を示すなど、ワクチンに注目が集まっている。

 ワクチンを接種したり病原体に感染したりすると、免疫反応で病原体を無力化する「抗体」が作られる。通常、ワクチン接種後に体内に病原体が入ると、この抗体が感染や重症化を防ぐが、抗体が体に悪さをする可能性もある。

デング熱はワクチン中止に

 長崎大のモイ・メンリン教授によると、抗体がウイルスを無力化できないと、抗体が架け橋のようになり、ウイルスが免疫細胞に入って、その中でウイルスが増えて感染を強めると考えられているという。これがADEで、「デング熱」のワクチンとの関係が疑われたことがある。

 デング熱は熱や筋肉痛などの症…

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