NYダウ続伸で始まる、300ドル超高 経済正常化に期待
【NQNニューヨーク=張間正義】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸して始まった。午前9時35分現在、前日比326ドル04セント高の2万5321ドル15セントで推移している。米経済が早期に正常化に向かうとの楽観論が買いを誘っている。欧州の主要株式相場が軒並み上昇し、米国株にも買いが波及している面もある。
米国では経済再開に伴う景気改善期待が高まっている。ニューヨーク市のデブラシオ市長は26日、6月前半から段階的な経済再開に入る可能性を示唆した。ロサンゼルス市のガルセッティ市長は26日夜、米メディアで27日から市内のすべての小売店での営業再開を認める方針を示した。ウォルト・ディズニーは27日、フロリダ州のテーマパーク「ディズニーワールド」の再開計画を提出する見込みだ。
欧州株高も投資家心理の改善につながった。スペインなど欧州の一部が国外からの観光客受け入れの方針を示した。欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済の復興計画案を公表。補助金と融資からなる7500億ユーロの基金を創設する。すでに合意した支援策と合わせ総額は1兆8500億ユーロになる。
業績が景気に連動しやすい金融のゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースが大幅に上昇した。クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)も高い。一方、ソフトウエアのマイクロソフトは下落している。