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ヤクルト・村上(左)=神宮球場(撮影・長尾みなみ)【拡大】

【球界ここだけの話(1976)】今季のヤクルト・村上は守備にも注目!高津監督も成長認めた「基本のスタイル」

 高津新監督のもと、新たな船出となるヤクルト。2020年は、どんな注目ポイントがあるのか?

 投手陣再建は急務であり、5年ぶりのV奪回の至上命題。さらに、バレンティンが抜けた穴をどう埋めるのか。得点力を上げるためにはどうすればいいのか。先発ローテーションは? 新戦力の活躍は? 打線はどうなる? 

 最下位からの巻き返しを図るシーズンではあるが、“高津ヤクルト”には楽しみな部分が多い。その中でも、記者は3年目を迎えた村上宗隆内野手(20)の「守備」に注目したい。

 村上といえば、昨季チームで唯一143試合に出場し36本塁打、96打点で新人王に輝いた。燕の大砲として、バレンティンの穴を埋める活躍を期待されるなど、「打撃」のイメージが強い。

 だが、オフシーズンに青木に同行した米ロサンゼルスでの自主トレーニングで、村上は「守備」に対しても高い意識で練習に励んでいた。思いは一つ。「エラーをどれだけ少なくできるか」だ。

 昨季は、開幕戦に「6番・三塁」で先発出場。序盤は三塁での起用が多かったが、失策が目立ち、シーズン途中からは一塁に専念した。一塁では124試合に出場して5失策だったが、三塁では28試合で10失策。今季は、三塁手に再挑戦するシーズンでもあるため、守備力向上はより大事になってくるだろう。

 そのため、オフから続けてきたのは「基本のスタイル」だ。構えたときから腰を低く、グラブを下げて打球を待つ。米ロサンゼルスの自主トレでは緩い球に対して、しっかりとした態勢を作ってから捕球。沖縄・浦添キャンプ中の特守でも、左右に振られるようなノックではなく、「基本のスタイル」を重視した練習を繰り返した。

 指揮官も村上の「守備」に対する意識の向上には、感心している。高津監督は今春のキャンプ中「久しぶりに守備を見たけど、成長していると森岡(内野守備走塁コーチ)とも話していた。最初の西都(キャンプ)のイメージが強くて、フライも捕れなかった村上が、基本の動作を忠実にやっていてうれしかった」と笑みを浮かべた。

 「任されたポジションをしっかりこなせるように準備していきたい。今年はエラーを一つでも少なくできるようにと思います」と村上。開幕の足音が近づく中、オフの成果を見せるときも近づいている。

 世間的に見れば、村上はすでにレギュラーだが、本人は「レギュラーという感覚もないですし、もっともっとやれると思っているので。上のレベルを目指して頑張りたい」とどん欲。注目される「打撃」だけでなく今年は「守備」でも魅せる。(赤尾裕希)

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ヤクルト・村上=戸田球場(撮影・長尾みなみ)
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守備練習するヤクルト・村上=神宮球場(撮影・加藤圭祐)
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ヤクルト・村上=神宮球場(撮影・長尾みなみ)