露、初のステルス試作機製造へ…コロナ猛威下でも兵器開発を強調

 【モスクワ=工藤武人】タス通信は26日、ロシア初のステルス戦略爆撃機「PAK DA」の試作機製造が始まったと伝えた。機体はレーダーに探知されにくい全翼型とされ、軍関係筋によると試作機は2021年に完成し、初飛行は25年頃になる見通しだ。音速に近い速度で飛行可能な設計となっている。

 試作機製造開始の背景には、新型コロナウイルスの猛威下にあっても、最新兵器の開発を進めていることを強調する意図がありそうだ。ステルス戦略爆撃機を巡っては、中国が、米国のB2に匹敵する能力を備えるとされる「H(轟)20」の完成を急いでおり、米国も後継機を開発している。