都道府県独自大会は「原則、無観客試合」 高野連が大会実施要項発表

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 日本高校野球連盟は27日、オンラインでの理事会を開き、今夏に都道府県高野連が独自大会を開く場合の大会実施要項を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現時点では原則、無観客試合で、8月末までに大会を終了する。チームの移動距離などに配慮し、対戦相手や日程を決めるとしている。

 試合は運営上、公式試合と位置づける。練習不足によるけがなどが懸念されるため、1試合7イニング制や時間制限などの導入も認めるとした。試合方式は1回戦のみを行うか、トーナメント方式を採用し、登録人数は各地方高野連が決定する。1週間で500球以内とする投球数制限は導入する。感染防止対策のガイドラインも示し、参加校の選手は水分補給の際に飲み回しなどを行わないことや、試合中にマウンド上に集合する際はグラブを口に当てることなどを定めている。八田英二・日本高野連会長は「感染状況が異なるので(開催の)最終判断は都道府県にお任せするが、社会的な責任を考えると、当連盟も一緒に開催に向けて進んでいくことが大切」と語った。無観客試合が基本だが、控え部員や保護者の入場についても各地方高野連の判断に委ねる。

 日本高野連は20日に第102回全国高校野球選手権大会と49の代表を決める地方大会の中止を発表。地方大会に代わる独自大会の開催については、すでに秋田や佐賀が開催を表明したが、福岡は開かないことを決定している。【藤田健志】