宇宙人ジョーンズ「手を洗おう...」 BOSS新CMでサントリー「想像を超える反響」
サントリー食品インターナショナルの缶コーヒー「BOSS(ボス)」の新作テレビCMが、ツイッター上で「グッときた」「感動する」と反響を呼んでいる。
過去の「宇宙人ジョーンズ」シリーズの名シーンをまとめた、新型コロナウイルスと戦う「地球人」へのメッセージCMだ。
「宇宙人のアドバイスなどなくても...」
「宇宙人ジョーンズ」シリーズは、地球に降り立った俳優のトミー・リー・ジョーンズさん演じる「宇宙人ジョーンズ」が人間たちと行動を共にし、人々の思いに触れるストーリー。2006年4月に第1弾が放映されて以降、14年間で90作を超えるCMが制作されてきた。
20年5月下旬から全国放映が始まった新作「宇宙人ジョーンズ・宇宙人からのアドバイス篇」は、過去放映のCM19作を1分30秒にまとめた「総集編」とも言える作品になっている。ジョーンズは冒頭で「今日はこの惑星の住人たちにいくつかのアドバイスがある」と切り出すと、「入社前篇」(14年7月)で滝に打たれた自身の姿とともに「とにかく全力で手を洗おう」と呼びかける。
その後も「地上の星篇」(08年8月)でのトンネル工事の発破シーンに合わせ「時には窓を開けて換気をしよう」と提案したり、「刑事篇」(09年6月)で刑事となって犯人を追いかけるシーンに合わせ「ジョギングをするならこのぐらい距離を取ろう」と助言するなど、大げさとも思える映像をバックに新型コロナウイルス感染対策を呼びかけていく。
その一方で、「他人を頭ごなしに注意しない」「デマには惑わされない」「命を助けるために、社会を動かすために必死で働いている人々には、惜しみのない賞賛を」といったように、感染対策以外に必要な心構えも説いていく。
こうしたアドバイスを送ったにもかかわらず、最後にジョーンズは「この惑星の住人は、宇宙人のアドバイスなどなくても、やる時はやる」と一言。ここで人通りが減った東京・渋谷の街並みが映されて、CMは終わる。
「アメトーーク」特番で放送→トレンド入り
CMは26日夜放送のバラエティ番組「アメトーーク!3時間スペシャル」(テレビ朝日系列)内で流れた。このため、番組を見ていたツイッターユーザーからは、
「(アメトークで)お腹抱えて笑ってたはずなのにBOSSのCM見てて泣きそうになった」
「BOSSのCMが良すぎて軽く感動した・・・不意打ちやで」
などの反響が聞かれ、26日〜27日の深夜帯にかけて「BOSSのCM」が日本のツイッタートレンドに入るなど話題を呼んだ。
また、「BOSS」と言えばパイプをくわえた男性が描かれたロゴマークで知られるが、今作の最後に映るロゴでは男性がパイプではなくマスクを着用している。ツイッター上では「ちゃんとマスク付けてた」「粋だね」と仕掛けに気づいて喜ぶユーザーもいた。
こうした反響について、サントリー食品インターナショナルの広報担当者はJ-CASTニュースの5月27日の取材に対し、
「このCMを通じて少しでも気持ちを明るくし、前を向いていただけたらと考えていました。CMに対して視聴者の皆さまから想像を超える好意的な反響を頂戴出来ていることは、大変嬉しく思っております」
と喜びを語った。