JR東 長野市の新幹線基地かさ上げ 数年がかり、最大500億円

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 2019年の台風19号で北陸新幹線の車両基地が浸水したことを受け、JR東日本は27日、電気設備のかさ上げをはじめとした対策を発表した。対策終了までに数年かかり、費用は最大約500億円が必要と見込んでいる。

 JR東によると、台風19号により千曲川が氾濫した影響で「長野新幹線車両センター」(長野市)が浸水。北陸新幹線で使用していた車両30編成のうち10編成が廃車となった。対策として、センター内の電力を供給する変電所のかさ上げや、止水板の設置をする方針だ。また約1年かけて、水につかった車両の検査・修理施設を復旧していく。

 新幹線の浸水を巡っては、国土交通省が19年12月、新幹線を運行するJR5社に対策を講じるよう指示した。国交省によると、他社も車両の避難場所の選定といった対策を進めるとしている。【山本佳孝】