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練習開始前、ヤクルトナインは「クラップ・フォー・ケアラーズ」を行った。中央は高津監督(球団提供)【拡大】

ヤクルトの40歳左腕・石川「不眠不休で頑張ります」 高津監督の開幕投手指名に

 ヤクルト・高津臣吾監督(51)が26日、神宮でのチーム練習後にオンライン取材に応じ、石川雅規投手(40)に直接、開幕投手を託すと告げたと明かした。3年ぶり9度目の大役を任された左腕は「不眠不休で頑張ります」と決意表明したという。27日と30日に紅白戦を行うことも決定。6月19日と定まった開幕へのムードが高まってきた。

 “監督元年”のスタートは、背番号19に託す。高津監督は開幕投手について「変更はありません。石川が開幕投手です」と改めて明言した。

 この日、本人を監督室に呼び、直接伝えた。石川からは「不眠不休で頑張ります」との決意表明があったといい、「『それがお前らしくていい』と。これから寝ないで頑張るらしいので、期待していいんじゃないですかね」と笑顔で口にした。

 不惑の左腕に、全幅の信頼を置く。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開幕は当初から3カ月延期。3月20日の開幕に向けて指名していた石川を変えない理由を、「彼の投げている姿で刺激を受ける人がたくさんいると思うし、ベテランになってもチームのトップであり続ける姿にはいろいろな意味がこもっている。まさに開幕投手にふさわしい男だと思っているので、彼を指名しました」と明かした。

 石川にとって3年ぶり9度目、40代では1998年の広島・大野豊以来、プロ野球史上5人目(大野は2度)の大役。高津監督は「彼にかけます」と、現役時代から苦楽をともにしてきた左腕と一歩目を踏み出す。

 6月2日に始まる練習試合を前に、27日と30日には紅白戦を行う。高津監督は開幕1軍争いについて「競争し合って、勝ち取ってほしいというのは(選手に)伝えた。最後まで競争してほしい」とサバイバルを予告。「6・19」を照準に、熱が帯びてきた。(赤尾裕希)