トイレの所要時間計られた・女子にマッサージ…児童生徒対象のハラスメント調査
千葉県教育委員会は26日、2019年度に公立小中高校と特別支援学校の児童生徒を対象に行ったハラスメント実態調査の結果を発表した。教師らからセクハラを受けたと感じた児童生徒は588人で、前年度より164人増えた。県教委は「セクハラに対する児童生徒の意識は高まっている。認識が古い教職員とのギャップが表れているのではないか」と分析している。
調査は昨年12月~今年1月、千葉市立学校と各市立高校を除く計1151校で実施した。セクハラと感じて不快だったと回答したのは、中学校が前年度比155人増の276人で最も多かった。高校は209人、小学校は96人、特別支援学校は7人だった。小中学校では、男女ともに前年度から増加が目立った。
項目別(複数回答)では、「必要以上に体を触られた」が最多。授業中や生活指導中の言動を不快に感じたものが多い。
県教委は、記述内容に基づき、児童生徒に面談を行って状況を確認。さらに調査を進め、自家用車内で女子生徒の体にマッサージをするなどした高校の男性教諭について、今年3月に懲戒免職とした。
セクハラ以外のハラスメントに関しては、前年度比338人増の1331人が不快と回答した。児童生徒の記述には、「授業中にトイレに行った際、時間を計られた」「授業中、勉強で『あなたが分からないことが分からない』と言われた」「何もしていないのにどなられた」などのケースがあった。