トランプ氏「香港対応、数日内に」 国家安全法制で対中制裁か

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 トランプ米大統領は26日、中国の習近平指導部が香港への統制強化を目的に導入を予定する「国家安全法制」を巡る米側の対応について「いま議論している。非常に興味深いものになる。数日内に説明するつもりだ」と述べた。詳細は明らかにしなかったが、北京で開会中の全国人民代表大会での同法制案の可決に合わせて、何らかの制裁措置を発表する可能性がある。ホワイトハウスで記者団に語った。

 マケナニー大統領報道官は同日の記者会見で、トランプ氏が中国の新法制に「不満を持っている」と指摘。「中国の支配下に置かれた場合、香港が金融ハブとしての地位を維持するのは難しい」と考えている、とも述べた。米国が関税やビザ(査証)発給などの面で香港に対する優遇措置を保証している「特別な地域」としての認定を見直すことを警告したものだ。

 一方、米下院は27日の本会議で、中国新疆ウイグル自治区で少数民族ウイグル族を弾圧する中国当局者に制裁を科すよう政府に求めるウイグル人権法案を可決する見通し。下院で一度、上院でも修正案が可決されておりトランプ氏の署名で成立する。記者会見で法案への対応を問われたトランプ氏は「しっかりと検討している」と述べた。【ワシントン高本耕太】