ひとり親世帯に特製弁当無料提供 兵庫・豊岡の経営者ら「おうち時間を楽しく」

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 新型コロナウイルスで経済的に打撃を受けたひとり親世帯の子どもを支援しようと、兵庫県豊岡市の経営者らでつくる「智創会」が28日から6月18日まで週2回、弁当を50箱ずつ無料提供する取り組みを始める。名付けて「お弁当de子ども応援プロジェクト」。同会主宰で経営コンサルタントの生駒佐智雄さん(65)=同市三坂町=は「経済的に困っている家庭の子どもたちに、おうち時間を楽しく過ごしてほしい」と話している。【村瀬達男】

 同会は、但馬地域を中心に弁護士や社会保険労務士などの「士業」や経営者ら約120人が参加し、勉強会などで交流している。

 生駒さんらは新型コロナの無料電話相談会を4月27日~5月15日に実施し、ひとり親家庭が困窮する実態を把握。有志25人で資金数十万円を出し、同プロジェクトを企画した。

 調理は会員のイタリア料理店「ポルコロッソ」(同市中央町)、喫茶店「くもり空会館」(同)、和食店「たけなわ」(同市小田井町)が担当し、3店の料理を一つの箱に詰める。ごはんやピザ、和洋食のおかずが入り、2000~3000円相当の特製弁当(2~3人前)に仕上げた。くもり空会館を営む中嶋由紀さん(44)は「忙しいお母さんの代わりに食事を作るピンチヒッターのつもりで参加しました」と語る。

 弁当は期間中の月曜と木曜の7回、計350箱を用意。受け渡しは当日夕方、大開通り近くのポルコロッソ駐車場で、小学生以下の子どもがいるひとり親家庭に配る。

 既に市の福祉担当者を通じて、ひとり親世帯向けにチラシ約450枚を配った。申し込みはメール(lunchboxtoyooka@gmail.com)に名前、電話番号、取りに来る希望時間を記入し、前日までの午前10時~午後3時に送信する。

 智創会の久保昇三会長(61)は「豊岡を将来、背負う子どもたちに少しでも元気になってほしい」と応募を呼び掛けている。問い合わせは、生駒佐智雄コンサルティング(0796・24・2428)。