中央卸売市場の競りで不正取引、競り人ら1億円余利益 沖縄県が沖縄協同青果に改善命令 

https://030b46df30379e0bf930783bea7c8649.cdnext.stream.ne.jp/archives/002/202005/93e53c93ba6e6ff0feb1f91efa93338d.jpg

 県は26日、県中央卸売市場の競りで不正な再販売や架空取引が行われていたとして、同市場で販売取引の業務を担う沖縄協同青果(浦添市、山城隆則社長)に対し、卸売市場法と県中央卸売市場条例に基づく業務改善措置命令を発出した。同社に所属する2人の競り人が2011~18年の7年間にわたって不正な取引を行い、計1億2700万円を受け取っていた。

 競り人らは、仲卸業者などの買い受け人が購入して市場に保管してある青果物を一部利用し、別の出荷者の名義に変えて市場で再販売し、不正に金銭を得ていた。

 競り人は、青果物を保管する買い受け人、出荷者として名義を使用した県内流通業者の3者で結託し、再販売や架空取引を行ったとされる。

 県は業務改善措置命令で、不正な取引実態の全容解明と役職員への法令順守のための行動規範の策定と徹底、現場での監督体制の強化など再発防止策を講じるよう求めた。

 沖縄協同青果は不正取引を行った競り人を懲戒処分として解雇した。県は競り人に対して刑事告発は検討しておらず、買い受け人と流通業者の処分については検討している。