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09年シーズンの湘南で13得点をマークした坂本紘司【写真:Getty Images】

湘南に歓喜をもたらした左足! “クラブ最古参”坂本紘司、昇格争い直接対決での劇的弾

【J番記者が選ぶスーパーゴール|湘南編】2009年J2第49節甲府戦(後半アディショナルタイム)…坂本紘司が上位対決に決着をつける

2009シーズン第49節、セレッソ大阪が昇格争いをひと足早く抜け出し、2位のベガルタ仙台もJ1への切符をほぼ手中に収めていたなかで、勝ち点で並ぶ3位湘南ベルマーレと4位ヴァンフォーレ甲府の直接対決は、試合前から異様な雰囲気に包まれていた。

一戦はアウェイの湘南が序盤のうちに2点を先行するも、ホームの甲府も後半追いつき、勝負はアディショナルタイムに突入した。するとアディショナルタイム3分が経過した頃、湘南はアジエルのフリーキックからジャーンが放ったヘディングシュートはクロスバーを叩いたが、湘南の最古参プレイヤーのもとにボールがこぼれる。

「たまたま僕のところにボールが来ただけで、みんなが最後まで諦めずに戦った結果」

果たして坂本紘司は胸トラップから左足を一閃、ゴールの向こうから声援を送り続けるサポーターへ歓喜を届けた。

甲府との直接対決を制した湘南はその後、最終節で水戸ホーリーホックを下し、11年ぶりとなるJ1昇格を決めた。のちに坂本は2009シーズンを「絶対に上がると信じていたけど、この機会を逃したら今度いつこんなチャンスがあるんだろうというプレッシャーも同じぐらいあった」と振り返っている。人知れず重圧を覚えていたこの年、坂本はキャリアハイの13得点をマークした。

初のルヴァンカップ決勝、杉岡大暉が左足を振り抜いて決めた決勝点

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