青森の誇り、ねぶた師守りたい 祭り中止…研究者らクラウドファンディング

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 新型コロナウイルスの感染拡大で青森ねぶた祭が中止になったことを受け、青森公立大(青森市)の佐々木てる教授らが中心となり、26日からねぶた師たちを支援するためのクラウドファンディング(CF)を始めた。佐々木教授は「ねぶた師を守ることがねぶた文化を守ることにもつながる。ぜひアクセスしてほしい」と呼びかけている。【江沢雄志】

 佐々木教授は2012年からねぶた祭を通して青森の地域社会を研究。祭りの中止で大型ねぶたの制作が中断された上、地域ねぶたなど小規模な祭りまで中止が相次いでいる現状を知り、苦境にさらされたねぶた師らを支えようと支援プロジェクトを立案した。

 今回、支援の対象とするのは大型ねぶたを制作するねぶた師14人。1口3000円から支援でき、6月30日の午後11時までに2500万円を集めることを目標としている。返礼品は色紙やねぶたの面など。今後、プロジェクトに参加する同大の学生らがねぶた師を訪ねて回り、インタビュー動画などを公開して支援を呼びかけるという。

 この日、佐々木教授は学生らとともに青森市の小野寺晃彦市長を表敬訪問。支援の趣旨などを説明し、「ねぶた師に来年すばらしい作品を作ってもらうためにも支援してほしい」と話した。小野寺市長は「青森の誇りとなるモノなので、支援していきたい」と応えた。

 クラウドファンディングのサイトは、https://readyfor.jp/projects/nebutashi