愛知、6月1日に休業要請を全面解除 クラブやジムも

愛知県の大村秀章知事は25日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い県が独自に発令した緊急事態宣言を26日に解除すると発表した。政府が全国で緊急事態宣言を解除すると表明したことを受け、足並みをそろえる。ナイトクラブなど一部業種への休業要請は5月末までとし、6月1日から対策の徹底を求めた上で全業種で解除する。

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人通りが増えた錦の繁華街(25日、名古屋市中区)

大村知事は25日の記者会見で「感染状況は国が判断の目安としている新規感染者数を大きく下回り減少している」とし、「状況を総合的に勘案し、解除することとした」と述べた。26日午前に県の対策本部会議を開き、正式に決めるという。

愛知県は4月、県内での感染者増加を受け、県独自の宣言を出していた。政府が改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づいて指定する宣言と異なり法的裏付けはない。政府の宣言対象から外れた5月14日以降も独自宣言を維持し、県民に警戒を呼びかけていた。

独自宣言の解除を受け、県民に求めた県内での不要不急の外出自粛要請も解除する。解除にあたり、マスク着用や人と人との距離の確保など「新しい生活様式」の実践を求めていく方針だ。一方、5月末までは都道府県をまたぐ移動については自粛を求める。

過去にクラスター(感染者集団)が発生したナイトクラブやスポーツジムといった施設などについては5月末まで営業の自粛を求めるが、感染防止策の徹底を前提に6月1日に解除する。

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大村知事は「大変恐縮だが、今月いっぱいまではご理解とご協力をお願いできれば」と述べた。感染拡大の兆候があった場合は、国と連携して施設の使用制限などを含めた対応を検討する。

「6月からは予約が入れられるかもしれない」。県内でライブハウスを経営する男性(51)は県の独自宣言の解除を前向きに受け止める。2月末から休業しているが、家賃が重く毎月数百万円の固定費が経営にのしかかり、一日も早い再開を待ち望んでいるという。

一方、県の判断を待たずに営業再開に踏み切った事業者もある。市内で会員制バーを営む男性(40)は観光客や新規の客はほぼいないことなどから、自身の判断で県の要請解除を待たずに16日から再開した。「歌い踊るナイトクラブとバーは性質が違う」と、県の休業要請の対象業種の判断に疑問を投げかける。

大村知事はこの日、コンサートや展示会、スポーツの大会などのイベントについても、今後は段階的に開催を認める方針を示した。経済活動を徐々に再開する中、大村知事は「社会経済活動を持続的に両立させながら再度の感染拡大を防止することが不可欠だ」との考えも強調した。独自宣言の解除後も新規感染者数など3つの指標を基に感染拡大のリスクを判断し、対応を柔軟に検討する考えだ。

(小野沢健一)