老人が暴れまくる箱庭ゲー『Just Die Already』正式発表。老人ホームを追い出され怒り狂うも、身体がボキボキ折れてしまう世知辛さ
by Ryuki IshiiスウェーデンのゲームスタジオDoubleMooseは5月21日、『Just Die Already』を正式発表した。Steamストアページにて「さっさとくたばれ」と訳されている同作は、老人ホームを追い出されたおじいちゃんおばあちゃんとなり、街中で暴れまくる箱庭ゲーム(old people mayhem sandbox game)。『Goat Simulator』の元デザイナーが在籍するDoubleMooseの新作である。リリース時期は2020年夏。日本語字幕/インターフェイスにも対応する予定だ。
本作の舞台となるのは、人間が子づくりをしなくなった近未来。少子化が極限まで進んだ世界ということだろうか。恩知らずのゆとり世代は働かずゲームで遊んでばかり。おかげで現役を引退した老人たちは年金を受け取れなくなった。さらに都合の悪いことに、老人ホームから追い出されてしまう。周囲から「さっさとくたばれ」と思われている、この世知辛い世の中でなんとか生きのびるべく、自力でなんとかしなくてはならない。
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そんなおじいちゃんおばあちゃんに残された道は、街中で危険なチャレンジに挑み、無料の退職手当を受け取るための退職チケットを稼ぎ出すこと。老人ホームでの平和な老後生活に戻るべく、命をかけて暴れまわる。開発元いわく、彼/彼女らは社会から必要とされなくなった身分。老害と呼ばれようと気にせず、思う存分に破壊の限りを尽くし、余生を楽しもう。ただし、歳を重ねたことで身体はガラスのようにもろくなっている。骨はボキボキ折れるし、四肢は容易くもげてしまう。そのもろさを楽しむのだ。
本作は、「『Goat Simulator』のデザイナー在籍」という点を推しているように、ハチャメチャな物理演算による珍妙な挙動が楽しめるゲーム。そこに「ご老人」というスパイスを加えることで、愉快ながらもほんのり哀愁漂う作風になっている。街中にはトランポリンや銃、電気配線、巨大花火、バズーカ、ジェットパックなど、申し訳ないがご老体に委ねると事故の香りが漂ってきそうなオブジェクトが大量に配置されている。それらを使って憎きゆとり世代/ミレニアル世代を撃退してもよいし、想像力を活かして新しい遊びを編み出してもよい。そのほかにも、いろいろと実験したくなるような仕掛けや秘密の通路が満載だという。
正式発表にあわせて公開されたトレイラーでは、老人ホームで若者の首をブンブン振り回したり、警備員を野球バットで吹き飛ばしたり。あるいはシャワー中のおじさんのアパートに侵入して騒いだりと、NPCとの交流を楽しむ様子が描かれている。ご老人が若い女性を追い回し、両手に持ったエアーホーンを耳元で鳴らすという、どこかで本当に起きていそうな事案も。ライトセーバーで手足を切断、上半身が完全になくなった状態で動き回るといった四肢切断表現もあり。血が絵の具のように噴き出すグロ描写もあるため、子供向けのゲームではなさそうだ。
年金受給世代の、世の中に対する憤りを感じ取れるかもしれない(?)『Just Die Already』。ソロプレイおよび最大4人のオンラインマルチプレイに対応し、2020年夏、Steamにてリリース予定だ。
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*2018年8月に公開されたプロトタイプ版の映像。当時から四肢もげまくり。コンセプトはブレていないようだ