関西のおすすめ展覧会2020〈大阪・京都・兵庫の美術館〉開催スケジュール&アート作品を紹介
2020年に関西で開催される、おすすめのアート展覧会を特集。大阪・京都・兵庫の美術館や博物館で開催される展覧会のスケジュールを一挙紹介する。各詳細からは、会期や展示作品などの開催情報も確認できる。絵画やファッション、仏像など、気になる展覧会をぜひチェックしてみてはいかがだろう。
関西の展覧会【2020年】
大阪の展覧会
「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」国立国際美術館
世界初となる「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が、国立国際美術館で開催。“イギリスとヨーロッパの交流”を軸に、ルノワール 《劇場にて(初めてのお出かけ)》やフェルメール《ヴァージナルの前に座る若い女性》、ゴッホ《ひまわり》をはじめ、ティツィアーノやターナーらの傑作絵画が約61点集結する。
会期:2020年7月7日(火)〜10月18日(日)
会場:国立国際美術館(大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
「ヤン・ヴォー ーォヴ・ンヤ」国立国際美術館
メキシコ・シティを拠点に世界各地で活躍する現代アーティスト、ヤン・ヴォーの個展が大阪・国立国際美術館で開催。社会主義体制下の祖国ベトナムから逃れたという自身や家族の記憶、そして社会的・政治的な歴史を“物”に這わせる作品を手がけるヴォーの、新作や近作を含む約40点を展示する。
会期:2020年6月2日(火)~9月末もしくは10月初旬(予定)
会場:国立国際美術館(大阪府大阪市北区中之島4-2-55)
京都の展覧会
「チェコ・デザイン 100年の旅」京都国立近代美術館
アルフォンス・ミュシャが生まれ、またフランス絵画の影響のもとにチェコ・キュビズムと呼ばれる独自の様式を育んだチェコ。京都国立近代美術館の「チェコ・デザイン 100年の旅」は、ミュシャ《ジスモンダ》などのリトグラフ、家具や工業製品、ポスターなど約250点の作品を通して、20世紀チェコのデザインの歩みをたどる展覧会となる。
会期:2020年3月6日(金)~7月5日(日)
※3月6日(金)~5月25日(月)は臨時休館、 5月26日(火)より再開
会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)
「アンディ・ウォーホル・キョウト」京都市京セラ美術館
2020年5月に開館する京都市京セラ美術館では、“ポップアートの旗手”アンディ・ウォーホルの京都初となる本格的回顧展を開催。《三つのマリリン》や「死と惨事」シリーズの《ツナ缶の惨事》といったシルクスクリーン作品や、日本の金箔技法を組み合わせた《孔雀》など、日本初公開100点以上を含む約200点の作品を通して、ウォーホルの内面へと迫る。
会期:TBA
会場:京都市京セラ美術館(京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
「ポーランドの映画ポスター」京都国立近代美術館
京都国立近代美術館の「ポーランドの映画ポスター」では、1950年代後半から1990年代前半にかけてポーランドで制作された、96点の映画ポスターを展示。ヤン・ムウォドジェニェツによる『暗殺の森』ポスターやヴィエスワフ・ヴァウクスキ手掛ける『ダントン』ポスターなど、“映画”と“グラフィック”の視点から個性あふれる作品を紹介する。
会期:2020年3月17日(火)〜7月12日(日) ※会期中に一部展示替えあり
※3月17日(火)~ 5月25日(月)は臨時休館、 5月26日(火)より再開
会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町26-1)
「若冲誕生~葛藤の向こうがわ~」福田美術館
京都・福田美術館の「若冲誕生~葛藤の向こうがわ~」では、江戸時代の画家・伊藤若冲の初期から晩年にいたる作品約40点を含む、約80点の作品を展示。若冲に影響を与えた禅僧や画家たちを取り上げ、その魅力と背景に光をあてる。とりわけ、初公開となる若冲30代の彩色画《蕪に双鶏図 》には注目だ。
会期:2020年5月23日(土)〜7月26日(日) ※展示替えあり
会場:福田美術館(京都市右京区嵯峨天竜寺芒ノ馬場町3-16)
「いちからわかる円山応挙と長沢芦雪」嵯峨嵐山文華館
京都・嵯峨嵐山文華館の「いちからわかる円山応挙と長沢芦雪」では、18世紀京都で活躍した2人の画家、円山応挙と長沢芦雪にフォーカス。色鮮やかな牡丹と孔雀を描いた作品など、題材を同じくする作品を並べて展示することで、2人の画風の共通点や相違、その魅力に迫る。また、応挙「仔犬図」や芦雪の「梅花双狗図」など、かわいらしい動物の姿を捉えた作品も楽しめる。
会期:2020年5月23日(土)〜7月13日(月)
会場:嵯峨嵐山文華館(京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」京都国立博物館
京都国立博物館の「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」は、歩いて巡拝するには数ヶ月を要する西国三十三所の至宝が一堂に会する展覧会だ。なかでも見どころは、西国三十三所の札所寺院が本尊とする7種の観音像。「千手観音立像」や、寺外への出陳が初となる頂法寺の“秘仏”「如意輪観音坐像」などの彫刻に加えて、松尾寺の重要文化財「如意輪観音像 一山一寧賛」 といった絵画などを展示する。
会期:2020年7月23日(木・祝)~9月13日(日) ※会期中、一部作品の展示替えあり
会場:京都国立博物館 平成知新館(京都府京都市東山区茶屋町527)
兵庫の展覧会
「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」神戸ファッション美術館
神戸ファッション美術館の「Treasures of Fashion ヴァレリー・スティールの審美眼」では、ニューヨーク州立ファッション工科大学併設のミュージアムのディレクター兼チーフキュレーターを務めるヴァレリー・スティールが厳選した、神戸ファッション美術館の所蔵作品約150点を展示。18世紀ロココ期のきらびやかなドレスの数々、シャネル(CHANEL)とその周辺デザイナーの作品、そして現代のファッション写真などを独自の視点から紹介する。
会期:2020年5月19日(火)~8月30日(日)
会場:神戸ファッション美術館(兵庫県神戸市東灘区向洋町中2-9-1)
「開館50周年 超・名品 展」兵庫県立美術館
美術の捉え方、そして作品に対する評価は、時とともに変化する。「開館50周年 超・名品 展」は、日本の近代絵画約100点を通して、「名品」とは何か、そしてどのような可能性を持つかに迫る展覧会だ。重要文化財にも指定される和田三造《南風》、パリの生活のなかで描かれた佐伯祐三の《リュクサンブール公園》、現代の「名品」ともいえる草間彌生《No.B White》などを通して、「名品」という枠組みを相対化する試みにふれられるだろう。
会期:TBA
会場:兵庫県立美術館(兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1)