大戸屋、筆頭株主コロワイドの刷新案に反対表明…「良さなくす」

 定食チェーンを展開する大戸屋ホールディングス(HD)は25日、筆頭株主の外食大手コロワイドによる経営陣刷新を求める株主提案に反対すると発表した。6月に予定される定時株主総会に向けて、委任状争奪戦に発展する可能性もある。

 コロワイドは取締役の過半数をコロワイド幹部と社外出身者とし、仕入れや物流の共通化を進め、調理工場を活用してコスト削減を図る考えを示していた。

 大戸屋HDは反対の理由として、調理工場を導入し、大戸屋が特徴とする店内調理をやめれば品質が低下する可能性があり、顧客離れにつながるなどとしている。窪田健一社長は25日、東京都内で記者会見し、調理工場の導入は「料理の味や鮮度が低下し、大戸屋の良さを完全になくす」と主張した。

 コロワイドは居酒屋「甘太郎」などを運営する外食大手で、大戸屋HDの株式を約19%保有する。4月に大戸屋HDに対し、経営陣の刷新を求める提案を行った。