「7月場所に向け引き続き準備」 緊急事態解除で横綱・鶴竜

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が全都道府県で解除された25日、大相撲の力士会会長を務める横綱・鶴竜は日本相撲協会を通じて書面で報道陣の取材に応じ、「7月場所で良い相撲が取れるように引き続き準備をするだけ。(ウイルスは)目に見えないものなので、予防を徹底して継続していくことが大切だと思う」とコメントした。

 夏場所は中止され、7月の名古屋場所は会場を東京・両国国技館に移し、無観客で開催される方針。鶴竜は「(夏場所の中止は)残念だったが、仕方がないこと。基礎運動を中心にじっくり鍛えることができている」と順調な調整をアピール。4月20日に第3子で次女のエネルレンちゃんが誕生したばかりで、自宅では「子供たちと一緒に遊んだり、ミルクをあげたりしている」と明かした。

 協会は接触を伴う「ぶつかり稽古(げいこ)」は部屋の師匠の判断で行えるように緩和しているが、不要不急の外出は引き続き禁じている。角界は共同生活であり、感染の広がりが懸念される。力士から感染に伴う死者も出ていることから、芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「宣言が解除されたからいいだろうとはならない。世間一般と同じというわけにはいかない」と慎重な姿勢を崩さなかった。【村社拓信】