公立校の多くで登校再開 「密」回避でZoom始業式も 愛知

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 愛知県で25日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて臨時休校していた県立学校と県内自治体の多くの公立学校が再開。一部の学校では、「密」状態を回避するため“オンライン始業式”が開催された。3カ月近く続いた休校措置が明け、新型コロナと向き合う新たな学校生活が始まった。

 小中一貫校として4月に開校した同県瀬戸市の市立にじの丘学園では中学1~3年生約200人が一斉登校した。校舎玄関先に設置されたテーブルの前に間隔を空けて並び、体温や健康状態を申告する健康チェックカードを順番に教諭に提出。異変がないと判断された生徒たちは次々と教室に入っていった。校舎前での健康チェックは当面続ける。

 始業式は体育館に全校生徒を集める従来の方式ではなく、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を活用。早川寿校長(59)が各教室の生徒たちに「きょうが事実上の開校です。(感染症対策で)学校生活が制限されてしまうけど、人の優しさに触れたり、新しい発見があったり、楽しいこともあります」と語りかけた。中学3年の橘さくらさん(14)は「またいつ学校に来られなくなるのかわからないので、一日一日大切に過ごしたい」と話していた。

 愛知県内では大半の学校で6月1日から通常授業が始まる。【ガン・クリスティーナ】