【プロ注目上位候補】立命大・栄枝裕貴、虎の梅野2世だ 阪神・熊野スカウト「大型捕手で肩も強く打てる子」
今秋のドラフト上位候補をピックアップする連載(随時掲載)に今回登場するのは立命大の栄枝裕貴捕手(4年)。4月から大学球界の活動停止が続く中、阪神・熊野スカウトは「もう1回でも見てから」と断りつつ、「大型捕手で肩も強いし打てる子。僕の中では上位候補と思っている」と高い評価を口にする。
180センチで二塁送球到達が1秒8の強肩。3月17日の龍谷大とのオープン戦では二盗刺に加え、引っ張って左翼弾を熊野スカウトの目の前で披露した。阪神には梅野がいるが「3年後(ぐらいに)に出てくる子を探さないと」。広島・鞘師スカウトも「春先に見た限りでは、良くなっていました」と成長を認めた。
昨年までは1学年上の大本(ヤマハ)の控えでリーグ戦先発出場3試合と少ないが、通算40打数16安打、打率4割。3月の日本生命、大阪ガス、パナソニックとの交流戦でも「11打数で7安打ぐらい」と、正捕手になっても好調を持続していた矢先のコロナ禍だった。
今は寮に残り、マシン打撃など1日約2時間練習。延期された春のリーグ戦は7月に1試合のみで準備中だ。「春は不完全燃焼ですね。絶対プロにかかる自信はないが、励みにして気持ちを出していきたい」とアピールの舞台を待ち望んでいる。(宮本圭一郎)
栄枝裕貴(さかえだ・ゆうき)
1998(平成10)年5月16日生まれ、22歳。高知県出身。朝倉小1年で野球を始め、高知中で軟式。高知高1年秋から正捕手。高2夏県準優勝が最高で甲子園出場なし。大学1年秋からベンチ入り。19年暮れの大学日本代表候補合宿参加。今年3月の同候補(中止)。50メートル走6秒1、遠投105メートル。180センチ、81キロ。右投げ右打ち。