コロナ感染疑いの患者受け入れに補助 厚労省、制度創設へ

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 今年度の2次補正予算案のうち、厚生労働省が取りまとめる医療機関支援策の概要が判明した。新型コロナウイルスに感染した疑いのある患者を受け入れる救急病院を事前登録して補助する制度を創設するほか、新型コロナ患者を診察していない医療機関でも感染防止対策を講じている場合は補助の対象とする事業も始める。

 院内感染を恐れた医療機関に発熱患者の救急受け入れを断られるケースが相次いだ。厚労省は、新型コロナに感染した疑いのある患者の受け入れを促すため、救急、周産期、小児の医療機関を登録して設備の整備費用などを補助する。患者の動線を確保するなど感染防止対策に着手する医療機関や薬局への補助も行う。重症患者を受け入れる医療機関の診療報酬は3倍に引き上げ、原則1~3割の患者の自己負担分は公費でまかなう。

 このほか、新型コロナ患者を診療する医療機関で働き、新型コロナ患者に接する医師ら職員に最大20万円の慰労金を支給する。【原田啓之】