書籍の4月推定販売額が前年比21%減 3月からも大幅下落

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 今年4月の書籍の推定販売金額が前年同月比で21・0%減少したことが、出版科学研究所(東京都)の調査で明らかになった。今年3月の同4・1%減と比べても大幅に下がっており、新型コロナウイルス禍で多くの書店が休業や営業時間の短縮をしたことが大きく影響したとみている。

 同研究所によると、4月の書籍の推定販売金額は476億8200万円。その中で、学習参考書の推定販売金額は前年同月比で約2割伸びた。休校措置が広がり、自宅学習用の需要が高まったとみられる。

 一方、コミックスを含む雑誌の推定販売金額は501億8100万円で、同0・6%減にとどまった。「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」「ONE PIECE(ワンピース)」「進撃の巨人」など人気漫画の単行本が好調な売れ行きをみせ、全体の販売額を押し上げたという。

 書籍と雑誌を合わせた4月の推定販売金額は978億6300万円で、同11・7%減だった。【屋代尚則】