首相、黒川氏辞職「責任は当然私に」 しかし「職責を果たしていきたい」

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 安倍晋三首相は25日の記者会見で、黒川弘務・前東京高検検事長が賭けマージャン問題で訓告処分を受けたことについて「21日に法務省から検事総長に『訓告が相当』と伝え、検事総長も『訓告が相当』と判断し処分したと承知している」と述べ、判断の主体は法務省と検察庁だったと強調した。一方、自らの責任に関しては「この処分について首相、行政府の長として責任がある。国民の批判は真摯(しんし)に受け止めなければいけない」と話した。

 黒川氏の退職金を巡っては「訓告処分に従い減額されると承知している」と説明。1月に従来の法解釈を変えて行われた黒川氏の定年延長について「法務省、検察庁の人事案を最終的に内閣として認めたものだが、その責任は当然私にある。批判を真摯に受け止めながら職責を果たしていきたい」としたうえで、森雅子法相については「検察、法務省の士気をしっかりと高め、信頼回復のため全力を尽くしてもらいたい」と述べた。

 記者団から検察庁法改正案などを巡る混乱の責任をどう取るかを問われた首相は「新型コロナウイルス感染症を完全に克服し、経済をしっかり回復させ、雇用と暮らしを守り抜くことが私の責任だろうと考えている」と強調。報道各社の世論調査で支持率が低下傾向にあることについては「日々の支持率に一喜一憂せず、与えられた使命に全力を尽くしたい」と述べた。