スピード感欠く政府の経済対策「デジタル活用の不徹底を完全に露呈」経団連・中西会長

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 経団連の中西宏明会長が先ほど会見を開き、実行のスピード感を欠く安倍政権の経済対策について「トップはやろうとやることを決めて、実務が追いついていかないというのはマズい」と述べた。

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 中西会長は自身がアメリカに持っている銀行口座を例に挙げ「セキュリティ番号をパッとやれば振り込まれますよという案内が私のところに来る。それくらいパッとできてしまう。要するに日本のデジタル活用の不徹底を完全に露呈している。デジタル行政に一番の欠陥がある」とスピード感欠く要因を指摘すると、「これはマズいよねというのは、私たちもわめいているし、政府の中も『その通りです。頑張ります』となっている」と続けた。

 その一方で、中央政府だけの問題ではないとも指摘した中西会長は「こういった色々な手続きが住民のところに手が届くというのは地方自治体なものだが、そことの連携も取れていない。自治体によって仕様のばらつきも大きい。前からの課題になっていたが、やっていないというか、やれていないということがはっきりした。いま、一生懸命議論しているが、議論ではなく、行動だ」とも話した。

 雇用調整助成金や事業継続金の申請に必要な書類がかなりの量になることも指摘した中西会長は「要するに、すべてちゃんと申告してくれないと政府は何も情報を持っていないと言ってひっくり返っている感じだ。これは直さないといけない」と苦言を呈した。(ANNニュース)